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​サックスの吹き方 〜初めて吹くときのポイント〜

はじめてサックスを吹く際に一番大切なのは、マウスピースをくわえる口の形「アンブシュア」そして構え方です。

人によってその人に合ったアンブシュアは変わりますが、共通するポイントがあります。とても大切なポイントのマウスピースとアンブシュアについて確認していきましょう。

サックスを初めて手にし、ワクワクしながらサックスを組み立て、いざ息を吹き込んだところ、

「あれ?音が出ない…」

初めてサックスを吹く人によくあることですが、サックスは残念ながらリコーダーのように息を吹き込めば簡単に音が出る楽器ではありません。しっかり音を出すには正しい吹き方を知る必要があります。

「正しい吹き方」と言われると少し構えてしまいますが、その要点は意外とシンプルです。ここではサックスを演奏する上で基礎中の基礎とも言える「サックスの正しい吹き方に」ついてご紹介します。

サックスのパーツ

サックスの部品

サックスは主に「リード」「マウスピース」「リガチャー」「ネック」「本体」と呼ばれるの5つの部品から構成されます。今回はサックスを吹く上で特に重要な「リード」「マウスピース」「リガチャー」に焦点を当てて紹介いたします。

​リード

リードは葦(アシ)と呼ばれる竹に似た植物から作られています。みなさんの身近なところで言えば「すだれ」が葦(あし)から作られています。

リードは演奏者の息を吹き込むことによって振動し、マウスピースなどを経由して音を出しています。リードにはメーカー・モデルに関わらず、数種類の厚さが作られています。その厚みによって吹いたときの抵抗感が変化します。

​リードは楽器の中でも音を出すきっかけを作るものなので、最も重要なパーツになります。

リード

​マウスピース

​マウスピースもリードに並んでサックスを吹く上で特に重要なものの1つです。

マウスピースはリードの振動を楽器本体へ送る役目を果たしますが、サックスを吹くことにおいて優先順位をつけるのであれば、息を出す肺や口から順にサックスのベルへと重要なます。そのため直接口をつけるマウスピースは非常に大切な役割を果たしているのです。

マウスピースには空洞部分の大きさや開き具合・素材によって吹き心地や音色が大きく編がします。図のマウスピースは「ラバー」と呼ばれる硬質ゴムを素材に作られています。一般的にはラバーマウスピースが広く一般的に使用されていますが、金属製やプラスチック製などがあります。

またマウスピースの形状等でも吹くときに多いな違いがあり、マウスピース専門のメーカーも数え切れないほど存在します。

マウスピース

​リガチャー

​リガチャーはリードとマウスピースを固定する留め具の役割を果たす部品です。

一見吹き心地に影響しないように見えますが、こちらも形状や素材によって吹き心地が変わります。​一般的には金属製のリガチャーが使われていますが、木製や紐で作られたものも存在します。

リガチャー
音が出る原理を知ろう

​音が出る原理を知ろう

それぞれの部品を理解したところで早速実践といきたいところですが、正しい吹き方を知るためにはまずサックスがどのような原理で音を鳴らしているかを知ることが重要になります。音が出るイメージをつかめれば、後にご紹介するポイントの理解が深まるかと思います。

サックスは図のようにリガチャと口で固定したリードとマウスピースの間にある狭い隙間に息を吹き込むことで、リードが振動を起こし、音が産み出されます。その生み出された音をネック・管体を通して響きを増幅・共鳴させることであの音色を出してます。

そのためサックスの演奏においてマウスピースの組み立て方はもちろんマウスピースにのくわえ方「アンブシュア」が非常に大事であるといえます。音の始まりでもあるこの部分に誤りがあると、演奏にも支障が出てしまいます。

続いてマウスピースの組み立て方について確認していきましょう。

マウスピースの組み立て方

​マウスピースの組み立て方

​リード・リガチャーのセッティング

マウスピースの平面にリードの平面を合わせます。

​このときリードの先端(薄い方)がマウスピースの先端にくるようにします。そしてマウスピースとリードを覆うようにリガチャーを図から見て左側からはめます。リガチャーをはめる際に、リードの先端が欠けてしまわないように注意してください。

​リードの先端はマウスピースの先端がわずかに見える位置(髪の毛一本分)、左右対称になるように正確にセッティングしましょう。​リードの位置が決まったらリガチャーのネジをゆっくり締め、固定させます。

サックスの吹き方「アンブシュア」

​サックスの吹き方「アンブシュア」

楽器を吹くときの口の形のことを「アンブシュア」と言い、音色や吹奏感など楽器の演奏に大きく影響します。サックスのアンブシュアは大きく分けて2つあり、演奏されるジャンルによって使用されるアンブシュアは変わります。また、プレイヤーによってアンブシュアの形は様々です。「これが正解!」というように断言できないのが音楽です。

このページは初めてサックスを手にされる方のために記事を書いておりますので、あくまでも一個人の意見として読んでいただけたら幸いです。

ジャズ・ポップスの吹き方​​

ジャズやポップスを演奏する場合、最も多く使用される吹き方です。

マウスピースに上前歯・上唇を、リードに下唇のみをつけて息を出します。吹き方のコツは、「オー」と声に出したままマウスピースを加えると図のようなアンブシュアになります。

吹くときのポイントは「力を入れすぎない」ことです。初めて楽器を吹くと要領がまだわからないため、力を入れ過ぎてしまいリードの振動を遮ってしまいがちです。深呼吸をするようにリラックスした状態で吹いて見ましょう。

ジャズ・ポップスの吹き方

クラシック・吹奏楽の吹き方​​

現在のクラシック・吹奏楽の分野では、基本的にはこのアンブシュアのみです。先程のアンブシュアと違い、下唇を下前歯に巻き込んで加えます。

このアンブシュアのポイントは「息を漏らさない」ことと、「ほっぺを膨らませない」ことです。息をリードの振動に変えるのに、生きら漏れていたり、ほっぺが膨らんでいたりすると効率よく音に変えることができません。

​しかし、これを意識するあまり力が入り過ぎてしまうのもよくありません。どのよう演奏をする場合もリラックスした状態を心がけましょう。

クラシック・吹奏楽の吹き方
マウスピースとネックで実践

​マウスピースとネックで実践

ある程度アンブシュアの練習が出来たら、マウスピースとネックを差し込んで息を出してでみましょう。サックス本体に繋ぐよりも吹きやすいのでウォーミングアップに最適です。

この状態で10~20秒くらい音の大きさ・高さを一定に保つ練習をしましょう。アンブシュアが正しくないと音程がブレてしまったり、音量にもむらが出てきてしまいます、鏡を見ながら吹くとアンブシュアのチェックもできます。

安定するようになったら早速サックス本体に繋いで吹いて見ましょう。

サックスの構え方

​サックスの構え方

次にサックス吹きときの姿勢・構え方です。初心者によくありがちですが、サックスの構え方がわからず腕や指を痛めてしまう方が多いです。図を用いて①〜③へと解説していきますので、正しい姿勢で、長く楽しく楽器を吹きましょう。

​①サックスをストラップに掛け、首にぶら下げる

​サックスを組み立てた状態にし首にストラップをかけ、ストラップの先端にあるフックにサックス中央部にあるリングに引っ掛けます。

サックスを始めたときによく勘違いされるのが、サックスの体重を全て手で支えてしまうことです。サックスは基本的に首に引っ掛けたストラップで全体重を支えます。

楽器をかけたら、図のように手を離します。また、フックをかける際に楽器にしっかりと掛かっているか確認する癖をつけましょう。基本的に立奏時も座奏時も背筋を伸ばして胸を張った状態にします​

①サックスをストラップに掛け、首にぶら下げる

​②サックス本体に左右の親指だけを添える

​ストラップにサックスを下げたら、図のように左右の親指をサムレスト(上)・サムフック(下)に置きます​​。

このときに親指以外の指は楽器に触れないようにしましょう。

​③そのままマウスピース口元へ

​親指だけを添えた状態でマウスピースを口元まで持っていきます。このときにマウスピースが咥えづらかった場合、ストラップの長さを調節します。

​添えた親指のみでマウスピースを加えることができれば、それは「サックスの正しい構え方」です。

②サックス本体に左右の親指だけを添える
③そのままマウスピースを口元へ

次は

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